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「コラム」 世界ぶらり旅(第20回)

合田隆実(昭和32年卒)



春のインスブルック


 ドイツの寝台列車に一度乗りたい! 2004年、北のハンブルグからウィーンまでの夜行寝台列車を予約した。夜9時の出発時間まで駅のレストランで一人盛り上がり、寝台列車に乗り遅れるところだった。ウィーン到着は朝7時、長旅の始まり。車掌が来て明日の朝食と飲み物を予約した。列車はすべて個室。すぐにビールを注文。車掌がビールを持参し、起こす時間を確認した後、部屋の外からガチャンと鍵をかけた。飲んだお酒が良く回り、翌朝、窓の外が明るくなるまで長時間眠り続けた。昨夜のビールも半分残っていた。列車はライン川に沿ってウィーンに向かっている。頭もすっきり、観光の旅は始まった。

 ウィーンにて3日観光の後、朝7時発の列車にて、1964年、76年冬季オリンピックの会場であった「インスブルック」を目指した。特急列車で約5時間。これまたゆっくりの旅である。オーストリア・チロル州の州都であり、アルプスの山々の麓。見るべきものが一か所に集まっており、のんびりとした保養地そのものである。環境客を歓迎する街の音楽隊、なにを食べても、なにを飲んでも皆さんが遊び、安心の時間であった。さあ、これからのドイツの旅の始まり。2泊の後、100km北のミュンヘンを目標にまだまだ列車の旅は続いたのでした。


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