「私の職場」で以前に銀座の画廊店主としてご紹介した徳永晴司さん(S58年卒)が美術アドバイザーとして独立され活動しています。
彼のホームページを訪ねたところ興味深いブログを定期的に掲載されております。
ご本人よりご快諾を頂きましたので、その中から幾つかを数回にわたりご紹介したいと思います。
Vol.1 美術アドバイザーと美術館へ行きましょう!
♪ 美術館で絵を見る ♪
美術館行くときに考える ~独り占めして見たいな~ 人気の展覧会は多くのお客様で絵を見るより鑑賞中の人の頭しか見れず満員電車に乗っているような不快感を感じます。
列に並んでガラスに顔を貼り付けて見るしかないですね。絵は近くで見るのが一番と思いますが程よく離れて見ると作品の良さがさらに引き立つことがあります。
そこで、美術アドバイザーとして「美術館へ行く」 際のお勧めの鑑賞方法をお教え致します。
◇ 早起きして朝早く美術館へ向かいオープンしてすぐに入場しましょう
お勧めの第一歩は入場したらさっさと歩いて出口近くの最後の部屋に行きましょう。
その部屋にはまだ誰もいませんゆっくりと作品を独り占めしましょう。最後の部屋から、戻りながら見ると展覧会の半分は、殆んど人がいない状況で★ゆったりと鑑賞出来ます★
絵画展の場合 (若い時代 →中期→ 晩年)の順番に展示されているので人気のある晩年の名品は後半の部屋の展示です。優雅な空間で名作を一人で鑑賞しましょう。
ちょっと 変化球・・・・・で
◇ 朝が苦手な人は、逆に閉館少し前に入場しましょう
早起きは大変ですね。休日は朝寝坊したい方にお勧めは・・・!
閉館の1~2時間前位に入場しましょう。そして少し慌ただしいですが、一通り見て廻り
感動した絵・代表作の絵・じっくり見たい絵・独り占めして見たい絵・・・をチェックします。
あとはその絵の前で待ちましょう。閉館時には入り口近くの部屋から扉が閉まっていきます。 扉が閉まる頃には殆ど人がいないので係員の迷惑にならない範囲でギリギリまで残り素晴らしい空間で絵を鑑賞しましょう。
私が以前京都の美術館で、東山魁夷画伯の代表作「森と湖」そして白い馬「緑響く」を見に行った際に感動でその場から離れられずついに閉館時間に、すると扉が閉まりはじめお客様が誰も居なくって幸運にも独り占めで作品が見れました。
今でもあの空間の素晴らしさは忘れません。
~湖に映る森が湖面で揺れて、白い馬が妖精のように・・・現れた!〜
くれぐれも美術館迷惑にならないようにご注意して鑑賞して下さい。
◇ 美術商は制作年がとても気になります。
美術館へ行った時何処を見ますか? もちろん、絵を見ますが・・・美術商は絵を売買する職業柄、作品の制作年がとても気になります。そこで、あるポイントを重点的に見る事にしています。
それは絵のサイン(落款・らっかん)です。テレビの「なんでも鑑定団」の鑑定の際に
鑑定士は絵の全体を見てそして必ずサインをチェックしています。「ここがポイント!」
絵を購入されるお客様は必ず「制作はいつ頃ですか?」と聞かれますので日々勉強が必要です。
私たちは美術館へ行く際には絵を見て→サイン見て この作品の制作年は○△年かと想像して→プレート(制作年が書かれている)を見て確認しています。サインは画家独自の筆跡で、年代別に変化しています。皆さんもそこに目を向けると、楽しみが広がりますよ。
絵の相場にも、制作年が大変影響しています。多くのケースでいわゆる晩年作の美術品の価格が高い傾向にあるので、美術商は美術館で作品を見ると、軸装や額装は、いい布だな!
○○堂の額だから高そうだな!晩年作の名品だ!・・・とつい値段が気になります。
とうとう一緒に絵を見に行った息子が、作品を見ると、これ幾ら・・・高いの・・・・?
鑑賞するのではなく自然と価格が気になる癖が移ってしまった。
☆美術館では素直に絵画鑑賞しましょう☆
サインの特長を掴むと制作年がわかる近道になります!
また他に美術館で絵を見る際のお勧めやアイデアがあれば是非教えて下さい。
<ご挨拶>
新しい年号令和の年にとくなが美術は創業致しました。
京都老舗表具店で七年間表装の勉強を行い、平成3年より平成30年まで銀座の画廊にて絵画オークションや美術品評価・鑑定・販売また百貨店での催事に携わって参りました。
絵画の評価査定・鑑定の他表装・額装の経験も豊富にありますので、お客様の美術品に関する様々なご相談に丁寧にお応え致します。
とくなが美術 代表
徳永 晴司
(H Pより)
とくなが美術の特色とは・・・!
◇ お客様の好みに合わせた美術品を紹介出来ます。
◇ 美術品の評価が出来ます。
◇ 数多くある画廊主より表装の知識があります。
◇ 日本一の旅館「加賀屋」さんの美術アドバイザーを行っております。
絵画の評価・額装や表装の専門家として長年の経験をもとに総合的にアドバイスを行い
独自の目線でお客様のお役に立てる美術店でありたいと思っております。
とくなが美術ホームページ
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