昨年の10月22日から11月29日の間、西鉄がJR朽網駅から北九州空港間で自動運転バスの実証実験を行いました。
西鉄のみならず、バス業界は運転手不足や利用者の減少などの問題を抱えています。これらの問題解消や利便性の向上のため、各地のバス会社で自動運転バスの実験が行われています。(経済産業省・国土交通省「中型自動運転バスによる実証実験」事業)
その中でも今回の西鉄の実証実験は実用化に向けた最も先進的な実験のひとつと言えます。
朽網駅から北九州空港間にある10箇所の信号機から走行しているバスに直接信号の変化を無線通信で行うこと、実際に運転手が運転したデータをAIに学習させたシステム、これらを公道で行なったのは日本初だそうです。
車体にはいすゞ自動車の「エルガミオ」(定員56名)を使用し産業技術総合研究所が開発。
一見普通のバスですが、車体の前後左右、屋根にはセンサー、カメラ、アンテナが搭載されています。
車体に搭載したレーザーレーダー、ステレオカメラ等のセンサーとGPSによる位置情報や信号機には携帯電話の電波を利用した信号提供情報システム、これらによって自動化されています。また、GPSの届きにくい場所では道路に磁気マーカーを埋め込み車体を誘導した様です。
さらには一番大きな交差点では信号機にもレーザーレーダーやカメラを組み込み、センサーによる検知やAIによる画像処理により危険を予測し、バスに停止指令を送る危険情報提供システムも公道では日本初の実証実験だったそうです。
また、今回の実証実験後半では実際にお客さんを乗せて走行し、お客様目線でのアンケートも行っています。導入に向けては意味も大きかったのではないかと思います。
法整備も含め、超えるべきハードルはまだまだ有りますが、2025年頃の実用化を目指している様です。
西鉄による自動運転バスのバーチャル試乗が下記のURLで体験できます。
コロナ渦で帰省もままなりませんが、朽網駅から北九州空港までの空気も感じられて帰省気分になれますよ。
尚、白ナンバーによる実験のため実際の営業運転は出来ないので、途中のバス停はトヨタ九州苅田工場前1か所です。
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