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パラリンピックセレモニーキャスト体験記

市川〈本田〉真由美(昭和59年卒)


《実は、実は、のw パラリンピック セレモニーキャストなボランティア》


「・・・トキオ 」

と発表されて、地元で2020年のオリンピック、パラリンピックが開催されることが決まってから、「これはもう、何かしら関わってみたいよね♪」と、キャストに応募して(いつものように受かる自信満々w)、蓋を開けたらパラリンピックのセレモニーキャストで、心待ちにしていたら、なんと!新型コロナウィルスなんていう未曾有のパンデミックで1年延期になって・・・。

「本当にオリンピックは開催されるんだろうか?」

と、開催も危ぶまれていましたが、2021年の夏にオリンピック、パラリンピックが1年遅れで開催されました。

 そして、私はパラリンピック開会式、閉会式にセレモニーキャストとして楽しく参加させていただきましたので、その様子をご紹介させていただきます。


 オリンピック終了後の8月某日、いよいよパラリンピック開会式のボランティアリハーサル。初日に国立競技場のリハーサル控え室に入ると、自分の番号の席が用意されていて、国旗担当であることが判明。この時点ではまだどの国を担当するか決まっていません。

「国旗担当の方はこちらへ。」と案内された場所にはまるで坊主めくりのように国旗の札が裏返しに並べられていてw、そこで自分の担当する国を引くのでした。

 最初に引いたのは「国旗サポート」係。セレモニー当日、やむなく欠席される国旗担当の方のピンチヒッター役をしたり、それもなければ、長時間にわたって開催されるセレモニー中に水分補給の水を配って回ったり、トイレで離脱する方の代わりに国旗を持っていたり、などなどといったピンチヒッター係。

「そうか。こんなことまで想定して運営しているのね。」と感心しきり。

 そんなこんなで、何でも出来るようにと、通しのリハーサルでは国旗を持って歩く練習などして、リハーサル初日終了・・・と思ったら、「サポート担当の方は集まってください。」と声がかかって、再度くじ引き。当日欠席された方も多かったため、まだ担当の決まっていない国が残っていたのです。

 ここで、ついに、引き当てちゃいましたw。 某A国、「あ」から始まるあの国を。

 TOKYO2020では「あいうえお順」という、今までのオリンピック・パラリンピックとは違った順番で各国の入場がされていて、新鮮でした。

 そんな入場順で最初に出てくる「あ」を引いちゃいました。しかも、パラリンピック開会式直前に政情不安で出場の危ぶまれていた某A国を。

「A国、日本に来ることはできないから不参加って聞いたけど?」

 周囲のボランティアの方からはそんな声もチラホラ・・・。やはり、サポートに回るのか? いやいや、不参加確定までは国旗担当として練習を・・・。リハーサルの度に紆余曲折ありましたが、直前のリハーサルではサポート担当確定で動いていました。

 そして、開会式の前日の夜。「選手団は参加できないけれども、国連の職員が国旗を持って入場する。」と発表が。直前のどんでん返しで、国連の職員さんから国旗を受け取ってフィールドを歩くこととなったのでした。


 開会式の演出はパラエアポートという空港に各国からやってくる選手達を歓迎する、片翼の飛行機の少女、など話題になっていましたね。私たちセレモニーキャストが被っている帽子にプロペラがついているのが「タケコプターだ☆」とトレンドワードになったりして。実は電池切れするので、本番中にスイッチを入れたり、切ったりする練習をしていたのですが、手袋していると結構やりにくかったんですよw。それもまた良い思い出です。

写真=開会式に向かう通路で。話題のタケコプター被ってます♪



 本当に素晴らしいチームで作り上げた開会式。

 後日、開会式のプログラムが出来上がって、ありがたい事に早々に手元に届きました。

 パラリンピック開催に向けて尽力されてきた方々の思い溢れる言葉、開会式のコンセプトや話題になった片翼の飛行機の物語などと一緒に、開会式に関わった全ての人の名前も記されています。もしかしたらTV放送ではご紹介されていたかもしれませんが、開会式選手入場の際には、競技場のぐるり1周まいているサイネージに全選手の名前もくるくると流れていました。一人一人大切な存在なんだという思いがあらゆるところに表されていたパラリンピック。プログラムでもそんな思いが伝わってきて、じんとしています。

 冒頭のパーソンズさんの言葉の中から力強いひとことをご紹介させてください。

「 逆境からは必ず希望が生まれる 」

写真=ありがたく頂戴した開会式プログラム。私の名前も載っています♪



《そして!某A国の選手2名の来日が実現☆》


 さて、パラリンピックが始まって熱戦が繰り広げられている中、私達は千葉県の某所にて閉会式のリハーサルです。

 猛暑の中のリハーサルは暑いのが平気な私も流石に熱中症の心配をするほど。スタッフさん達が配ってくれる水や氷もありがたく頂戴しながら、ついに、ひんやりタオルなんていう熱中症対策グッズも購入しながら乗り越えてw。

予想外に大変でした。


 パラリンピック開催中、どうなることか、とハラハラしていましたが、様々なサポートがあって、某A国の選手2名が来日を果たして競技にも参加!

 閉会式では、ついに!選手お二人にお会いできて、一緒にフィールドを歩くことが出来た☆と、喜びでいっぱい、幸せなGOALとなりました。

写真=閉会式に向かう控え室で。閉会式ではタケコプターではなくw白い帽子でした。


写真=閉会式の出待ち通路。通路の両サイドに国旗担当の選手とセレモニーキャストが並んで待っていました。フィールドに出ていく私たちをお見送りしてくれたミライトワ君とソメイティちゃん。私たちに手を振ってくれたり、こちらの動きに合わせて一緒に踊ったり、目をハートにしたり、涙を流したり・・・超絶Cuteで動きも滑らかで、一気に心を鷲掴みにされて、大人気でした☆ お披露目の場がここだけだなんてもの凄くもったいない〜〜〜〜

どこかでまた会える日を心待ちにしています。



 リハーサルに参加した際のことをもう少しお話しさせていただくと・・・。

 今回ご一緒させていただいたキャストのみなさんはもちろんなのですが、お世話になった運営サイドのスタッフさん達がみなさん本当に良い方ばかりで、リハーサルの度に笑顔で私たちボランティアメンバーに優しく親切に、時に根気良く接してくださっていて、毎度頭が下がる思いでした。

 今後自分がお仕事する上でもお手本にしたいな〜と思った次第。


 本当に素敵なご縁が沢山で幸せなパラリンピックでした。

 やって良かった〜☆ パラリンピック セレモニーキャスト!!!


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