門田睦雄（昭和40年卒）
ゲートシティー大崎
前回は、都市を変えるインパクトを持つ環境建築・「ソニーシティー大崎」を紹介しました。折角大崎に行ったら是非立ち寄って頂きたいのが、「ゲートシティー大崎」の地下1階から3階にまたがるゲートシティープラザです。
JR大崎駅の東口側に２棟同じ形で建つユニークな形状のビルがゲートシティー大崎、こういう形式を「ツインタワー」と言います。駅前複合再開発事業として1999年に完成し、それまで山手線内で最も乗降客の少ない駅の一つであったこの地を一変させました。
左がウエストタワー、右がイーストタワーで、前の建物に隠れて見えないが、両棟の中間に都市機能を満載した低層のゲートシティープラザがある。
エントランスは3階で、駅前のデッキフロアに直結しています。エントランスを入ると直ぐにウエストタワーロビーがあり、ここは駅の待合室のような機能的な空間で、玄関に休憩椅子がある印象です。ここからイーストタワーのロビーにもつながるし、２階以下に広がるゲートシティープラザに降りて行けます。
エントランスからエスカレーターで1階に降りると、吹き抜けに面したところに、リッチなレストラン風の店が見えてきます。なんとそれはスターバックスで、ここでコーヒーを飲めば、優雅な雰囲気に浸れるでしょう。
（左）2階のエントランスからゲートシティープラザに向かう。エスカレーターの先にレストラン風の店が見える。
（右）近寄るとスターバックスだと分かる。この左に吹き抜けが広がるリッチな空間で、得した気分になりそう。
更に同じ１階のアトリウムの吹き抜けに沿った円弧状のデッキは、ファーストギャラリーと呼ばれる喫茶席で、内部のアトリウムと外部の庭園に面しているので、どちらを見ても楽しい、何とも豪華な空間になっています。この席ではじっくりと仕事をしている人、空間を楽しんでいる人、おしゃべりに夢中になっている人など様々で、実に良い空間です。
円周状の窓周りに薄く張り付くファーストギャラリーの喫茶席は人気の空間。アトリウム中央の席もゆったりしている。
外周席の外は庭園で明るく、作業につかれて目を移せばリフレッシュされる。長時間滞在にまことに良い席！
B1階はアトリウムで、1/4円形の平面には、年輪状にイスとテーブルが置かれ、ここでもゆっくり過ごせます。周りは店舗で、成城石井、ローソン、マクドナルドと並んでいるので、ここで食べ物を買って食べれば、賢くリッチな昼食にもなります。もちろん色々なレストランも入っています。
完成後四半世紀を経ても新しさを失わないこの空間、基本コンセプトがしっかりしていて、それを確実に作りこんだ成果でしょう。このような建物が増えて行けば、都市も次第にリッチになって行きます。
以上
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